集団でのプログラムに合わなくなってきた方、社会参加は希望しているが、施設入所にはまだ抵抗がある・在宅を希望している方等を、積極的に受け入れしているデイサービスになります。
※徐々に認知症の進行が進んでしまわれたとしても、変化に対応する事が出来、在宅生活を長く行える環境を継続していく事を目標としています。
・認知症高齢者の日常生活自立度 Ua〜Vbの方を中心としたデイサービス
デイサービスでは、認知症の方向けに様々なプログラムを行っています
脳トレーニング、作業療法、美術両方、リハビリ、レクリエーションなど…
その中でも特に力を入れているのが回想法です。
食事回想法
季節の食材や、利用者様の子供の頃を懐かしんで頂く様な食事を提供し語り合いながら味覚・嗅覚を通して、回想していく事を目的としたプログラム。
また、食器・環境にも気を配り雰囲気作りに努めています。
音楽回想法
声を出して歌う事は、身体機能(口・舌・頬・喉の筋肉)・認知機能・発音発声等の呼吸機能の改善を図る効果もあります。
歌謡曲等を通して、発声し聴覚を刺激しながら回想する事を目的としたプログラム。
また週1回、外部の講師による音楽療法も実施しています。
園芸療法
農作業などを経験されていた方も多くおられます。当時を振り返りながら、実際に土を触り…育て…収穫をする。触感・作業等から、回想をしていく事を目的としたプログラム。
給食メニューに使用したり、実際に利用者様に調理をして頂き味わって頂いたりしています。
四季を感じる回想法
毎月テーマを決めて、職員が主体となり映像・雰囲気つくりにも力を入れ行っているプログラム。
一番利用者様が、当時の記憶を蘇らせる事も出来、発言も多く盛り上がっています。
「思いを共有出来る仲間がいる」と感じる事が精神的な安定をもたらしてくれます。
落ち着きがなく周りの利用者様・職員との交流がなく、プログラムに関心がない利用者様が、テーマの一つで「農機具」について取り上げた時の事です。
百姓をされていた頃の記憶が蘇り、一気に発言が多くなり表情も柔らかくなりました。普段は見せることのない「かつての自分」を周りの人に認めてもらう事で、心もほぐれてきたようです。
回想法に参加し続ける事で、落ち着かれる時間も増え、職員とのコミュニケーションとの中で信頼関係も築きやすくなってきます。
【ご家族様より】
自宅に帰ると「いつも楽しくなかった」と話され、自宅では「行きたくない」といつも話している。
でも、連絡帳には「○○した。楽しく過ごされている」と記載してあり悩んでいます。
【取り組み】
なぜ、楽しくないという記憶が残っているのか職員で、カンファレンス実施。
マンツーマンでの回想法をもち、一番ご自身の中で輝いておられた時期の聞き取り・ストレスを感じる「脳トレ・余暇時間」の過ごし方を見直す。
無理に提供を行うのではなく、ご自身が過ごしやすい過ごし方で過ごし定期的に散歩を行い、気分転換の時間を設ける事にした。
ご家族様には取り組みを随時報告し、ご様子に変化があったか適宜聞き取り実施。
【結果】
自宅に帰られて、暫くはデイでの様子も覚えておられ笑顔で話される事も多くなっていきました。
だんだんと慣れてきたのだと思います。今では、迎えに来るのを楽しみにする日も増えてきており、利用を継続して来て良かったです。と言われた。